息子が居なくなってから、私の人生は変わった。
この1年半、ずっと靄がかかっているような毎日を手探りで進み、時折、暗闇の中に突き落とされ、迷子の子どものように泣き叫ぶ。見えない息子の姿を探し求め泣き叫ぶ。
当初に比べ、心穏やかな日も増えたけど、急に当時の苦しい感覚に引き戻され、悲しみに打ちひしがれる日もある。
心に大きなキズを負ってしまった。
それは決して癒えることもなければ、良くなることもない。
普段はキズ口が開かないようにバンドエイドを何重にも貼り、キズを隠して生きている。
私の人生は大きく変わってしまったけれど、周囲の世界は何一つ変わっていない。愛する息子がいなくなっても周囲の生活は変わらない。
そのことが耐えられないときもある。
我が子を自死で失う
言葉では表現出来ない、四字熟語や適当な言葉さえも見つからない、魂からの苦しみ…
その苦しみを背負って生きることになってしまった残りの人生をどう生きるべきか、ずっと考えてきた。
息子は何も私の人生を変えたくて、苦しみを与えたくて自死を選んだのではない。
むしろ、生きたくても人生を続ける術がなかった…
側にいた私がもっと手を差しのべてあげていれば、もっと寄り添っていてやればと、未だ後悔ばかりで自責の念だけが残る。息子もまた被害者だ。
今は息子が彼方の世界で苦しみから解放され、自由に安らいでいることだけを願うだけ。
この世界の全てを捨てて旅立った息子のように、
私も今の生活を捨てようと思う。
少しずつ手放して、息子の魂と共に、もっと自由に魂の赴くままに生きようと思う。
アラフィフおひとり、離島移住生活まであと半年。